第9話・京都散歩紀行

 前回までのあらすじ
 京都観光初日、早朝から御飯も食べずに平安神宮、南禅寺、銀閣寺と立て続けに寺院観光をしたみっつと岩夫は空腹であった。岩夫のアイディアで京大の学食を目指すことになったが、果たして上手く御飯にありつけるのか!?では、本編の開始です!

 銀閣寺を後にした2人は京大を目指し歩き出した。バスなどの交通機関を多く利用する修学旅行とは違い、個人旅行では自由に移動が可能なのが醍醐味だろう。実際に京都の街中を散歩がてら歩くのも楽しいものである。
 みっつ 「それにしても、京都は歩きやすいよねぇ。」
 岩夫 「そうだよね~。やっぱ、札幌と似ているからじゃないかな。」
 札幌も京都も一般に「碁盤の目」と言われる街並みが共通しているので道も解り易く、特に迷うことなく移動が可能だった。最も、みっつは後に大阪で京都と同じように考えて痛い目にあうのだが、それは別のお話し。
 そんな内にも、京大のキャンパスが見えてきた。この当時、みっつと岩夫も大学進学を考えてはいたが、具体的に大学のキャンバスについては無知だった。そう、大学は「開けた空間」というイメージが先行し過ぎていたのであった・・・。
 みっつ 「京大に来たのは良いけど、広すぎて道がわかんないねぇ。」
 岩夫 「だねぇ。あ、あっちに地図があるから見てこよう。」
 少し迷ったものの地図を頼りに学食へと向かった2人だったが、意外にキャンバス内は閑散としている。そして、学食に到着した時に謎は一気に氷解した。
 岩夫 「あ、休みだって!そうか、年末だから学食もやってないんだ!」
 みっつ 「マジか~!というか、よく考えれば岩夫の従兄弟の家も帰省のお陰で借りてるんじゃねぇかよ!そりゃあ、学生がいないわけだ!」
 ここまで初歩的なミスをするとは夢にも思わなかったが、大学の学食を楽しみに来たの2人は大きく落胆した。仕方なくキャンバスから立ち去り、京大のすぐ近くにある喫茶店のような場所で昼食にした。この店(名前が思い出せないが/汗)は京大生向けのようで値段も安く、中々に美味しかったことを記憶している。確か、カレーを食べたと思われる・・・。
 みっつ 「さて、御飯も食べたし一度家に戻るか?」
 岩夫 「その方が良いかもしれないね。休みたいし。」
 という訳で、2人は岩夫の従兄弟宅へと戻ることにした。京大から物の数分で帰宅し、とりあえず荷物を置いて一息ついた。
 岩夫 「朝から歩き通しで疲れたね。」
 みっつ 「まぁね~。じゃあ、ここらの探索に行こうか?」
 岩夫 「そうだね。それも、面白そうだ。」
 昨日の到着は夜中だった上に、今日は朝から観光に行き周辺を散策する時間も無かったので、ここに来て初めてゆっくりと散歩に行く事にした。先程、歩いて来た京大側とは反対方向に行く事にした。しばらく歩くと結構な長さ(100m位?)の加茂大橋があった。
 みっつ 「バスからしか見ていなかったけど、この加茂川って結構でかいねぇ~。」
 雑談をしながら、加茂川を渡りきると横に京都御所が見えてきた。是非、見学した居場所ではあるが観覧条件があり今回は断念した場所だ。更に、少し歩き烏丸に行き着いた。この辺りは、かなり栄えている様で色々なお店が立ち並んでした。
 みっつ 「折角来たんだし、一通り見て回るかい?」
 岩夫 「そうだね、そうしようか。」
 そして、2人は様々な店を見て回ったが途中で岩夫が、
 岩夫 「そういえば、この近くに美味しい和菓子の店があるみたいだよ。旅行しか何かで読んだんだった。」
 みっつ 「んじゃあ、行ってみるか!」
 おぼろげな記憶を頼りに店を探したが、結構裏道にあり見つけた時には辺りも暗くなってしまっていた。岩夫の言う和菓子とは、八つ橋に似たアンコを包んだ物で賞味期限の問題もあるので一箱だけ買い、何箱かは郵送で家に送って貰うことにした。後で食べてみたが、かなり美味で個人的に八つ橋よりも好きだ(でも、例によって名前が出てこない!今度、岩夫に聞いてみよ/汗)
 首尾よく、お土産も買えたので2人は近くで夕食(これも覚えてなかったりする/苦笑)を食べ、帰宅する事にした。途中、ファミリーマートに立ち寄って岩夫がなにやら買物していたが、みっつはヤングアニマルで当時読み始めた「ベルセルク」を立ち読みしていた。その後、帰宅した2人は明日に備えて比較的早くに床に着いたのだった。

 今回は記憶との戦いでした!昼食を食べた場所の名前、買ったお土産の名前、夕食を食べた場所と名前と食べた物(これが、最も重症)と、名前が出てこない、出てこないの連続で疲れました・・・。もう歳なのでしょうか。はぁ・・・。
 次回からは、いよいよ観光2日目。宇治を訪れた2人がJR宇治駅で目撃したものとは!?そして、円満だった2人に亀裂が!次回、第10話「みっつ造反!?」をお贈りします!

※この物語は事実を元に構成されたノンフィクションです。
           [総監督・原作・監修] 海ちゃん
           [脚本・シリーズ構成] みっつ
           [製作協力] RYO 


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